真宗の教え

宗祖である親鸞聖人、法名、お内仏、
真宗大谷派教団についてご紹介いたします。

親鸞聖人とは

親鸞聖人は、今から約800年前、
平安時代の末期から鎌倉時代に、
90年のご生涯を歩まれた方です。

その歩みは9歳で得度をし、
比叡山で20年間の修行をされましたが、
それによって自身の迷いが
消えることはなく、
29歳の時に真実の救いとは何かという
人間の根本の問いを持って法然上人をたずね、
そこで念仏を申せば必ず救われるという
本願念仏の教えに出遇います。

選ばれた者だけではなく、
どんな者でも救われるという念仏の教えに
親鸞聖人は感動すると同時に、
今まで歩んできたその人生を見つめ直し、
懺悔することを通して念仏の教えに帰依をされました。

その教えが800年たった今でも、
人間として生まれた我々のこの身に
「本当に満足する人生を歩んでほしい」
という南無阿弥陀仏の願いとして照らし出されています。

法名

浄土真宗では、受戒の儀式はありません。
そのため戒名ではなく法名と呼びます。

仏教の教え(法)を聴聞していくという自身の名のりを表しているのが法名であり、生前に頂くことが作法となっております。 しかし、生前に頂くことが間に合わない方も多くいらっしゃるのもまた事実であります。 その時は寺院より授与をさせて頂きます。

法名は、大切な方が歩んでこられた仏道の人生を示している教えの姿そのものであります。

ですから命終後に頂くことも、その方の人生を通して我々が問いかけられる大切な呼びかけとしてはたらきかけてくださっているのです。

お内仏

真宗門徒は、昔からお仏壇をお内仏といい、朝夕欠かさずお勤めをしてまいりました。

そこには、単に先祖を供養する場としてだけではなく、お内仏に手を合わせることを通して南無阿弥陀仏の教えにであい、自身の在り方を見つめ直す大切な場として頂いてきた歴史があります。ですからお内仏の中心には必ずご本尊をご安置します。

お内仏には位牌ではなく法名軸を用いるのが浄土真宗の作法です。
法名軸とは先立っていかれた方の法名が掛軸となって記入されているもので、こちらをお内仏の側面にお飾りします。

地域の習慣や位牌を大切にしてこられた歴史など様々な面で難しいこともあるかと思いますが、出来るだけ法名軸をお飾りしていきたいものです。